2018.1.30

No.43 東北芸術工科大学 小林さくらさん

未来のクリエイター100人をご紹介!
43人目は、東北芸術工科大学 芸術学部美術科の小林さくらさんです。


【自己紹介】
山形にあります、東北芸術工科大学にて日本画を専攻している小林さくらと申します。大学生活では作品制作以外に運動サークルでの活動や絵で町おこしをするボランティア活動、学科で行うリーダーを積極的に行ってきました。大学に入学したての頃は「作品制作=楽しい。好きな事。」と、自分のために描いていたのですが、絵の展示や販売、ボランティア活動をする中で、「絵によって他者に与える影響」について考えるようになりました。

ちょうどその頃、学外のお仕事として関わらせていただいたグラフィックデザインから「他者に対してどう伝えるか」「ターゲットは」「キャッチコピーをどうするのか」など、なんとなく制作するのではなく根拠や意味を考え、何を伝えたいのか意識するようになりました。この経験からグラフィックデザインに強く興味を持ち、画力のあるデザイナーとして活躍できるよう美術的画力、グラフィックデザイン的知識の勉強を行っています。



【目指すクリエイター像】
作業面では人が気づかない細部までこだわることのができ、対面関係では人との出会いに感謝しコミュニケーションを大切にするクリエイターを目指しています。一つのデザインが世にでるまでには大抵とてつもない時間がかかっているとよく耳にしますが、それはいくつのも案を出しては修正、不採用を何度も繰り返し納得できるものを完成させるからです。私はこの大掛かりな作業には多くの人の協力や最高のものを作るための嘘のない意見を言い合える仲間。そして根気とこだわりが必要不可欠であると感じます。そんなクリエイターになるため、大学では制作に対しこだわりを持つ事や、仲間との人間関係を大切にし、目指すクリエイター像に近づけるよう励んでいます。

 

作品と解説



『命』
ふと、切り株に焦点を当ててみるとおそらく二本生えていたであろう木が切られ一本になっていた。切られた木の犠牲があってから成長せることができたのか、それとも病気になり切らざるをえなくなってしまったのか…。あたりまえと感じる風景の中にはしっかりと物語があり、それぞれが生きている。身の回りによく目にするものであっても、物語や儚さを想像することで見えてくる表情がある。どんな生物であれ命が必ずあり懸命に生き成長する姿は美しいと感じる。そんな素朴な気持ちを絹という繊細な画面に表現した。
(画材)絹 岩絵具 水干 胡粉 墨

 



『自灯明』
人は誰かを頼りにし生きていくのでは、脆く、非常に危険である。しかし、自分自信を信じ自分の足で立つことが大切である。という仏教の言葉に心を打たれた。それは、私が3年で就活を控えているためこれから自分自信を磨き、自分の道を自分の力で切り開いていかなければならないと感じたからだ。絵の表現、性格、進路など自分と見つめあうきかっけとなった作品である。
(画材)和紙 箔 岩絵具 水干 胡粉 墨

 



『帰り道で』
猛威をふるった台風が過ぎ、さっきまでの天気が嘘のように空が青空になった。私はやっと帰宅することができると安堵しいつもの道から帰ったのだが、そこには見たこともない景色が広がっていた。道は雨水により消え、水面の光がチラチラと輝く異世界の入り口のような情景であった。「木々」「水面」「風」「光」など、私の目にした情景、感動が伝わるように意識し制作した。
(画材)TMKポスター紙 ホスターカラー 水彩絵具

 
 

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