2014.10.2

チームで個々の「衝動」を発現する!

インタビューに応じてくれたのは…
日本大学芸術学部 現代アートチーム モヤスブ

今回は、日本大学芸術学部の学生が活動する、学内唯一の現代アートサークル“モヤスブ”の方々にお話しを伺って来ました!
モヤスブさんは2013年の結成から、メンバーそれぞれの「やりたい事(=衝動)」を具体化・発現し、数々の実績をつくられてきた現代アートチームです。
インタビューに応じていただいたのは、モヤスブ代表の矢澤さんを含むメンバー5名の皆さんです。
 

Q.サークルを立ち上げたきっかけを教えてください。

大学に入学して3年目。学生生活の折り返しを迎えて、卒業が見えてきました。これまで、それぞれが専攻や課題に熱心に向き合ってきましたが、卒業後の進路に目を向けたとき、自分たちには「実績」がないということに気が付きました。

今後、仕事のやり取りや信頼関係等、やりたいことを通すには「実績」というのはとても大事だと思うんです。だから、学生のうちから実績作りをしたいと考えたのがきっかけでした。

しかし、一人きりで「何かやりたい」と思っても、お金や時間の問題など、様々な壁に直面してなかなか難しい部分があります。でも、チームを組めばお互いをフォローし合うことで乗り越えられると思い、サークルの立ち上げに至りました。


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Q.モヤスブの魅力を教えてください。

組織化されていないことです。全員が平等な立場で発案し活動をしているので、あえて「チーム」と呼んでいます。メンバーはそれぞれに専攻があるものの、それ以外は何もできません(笑)全員が手さぐりの状態から始まったから平等で、だけどチームで集まることで、一人ではできないことでも、それを得意とするメンバーが担当するなど、チームワークは抜群です!
ここまでのメンバーとの強い絆は、モヤスブ結成以前の学生生活で培われた友情があってこそだと思います。

同じ学科で学び、切磋琢磨してきた仲間同士だからこそ信頼し合って、一人では難しかった「何かやりたい」を自由に実現できる、自分たちの工房のようなスタイルができあがったと思います。
 

Q.活動に対するこだわりを教えてください。

結成1年目の昨年は、とにかく実績を増やすために1ヶ月に2つのペースで作品制作に励みました。今って、作品制作もスピードが命だと思うんです。

通常大学では、一人が何ヶ月、ものによっては1年かけて制作します。でも、これを数名で手分けして取り組めば、半分にでも4分の1にでも時間は短縮できます。そこで僕たちは、チームであることを生かしてスピードを武器に、メンバーが思い立ったことをすぐに実現に移すというスタイルで活動しています。
チームで取り組めば、できない事はないと信じています。だから、どんな発想でも決して僕たちは「無理だ」とは言いません。例え今すぐにできなくとも、リストに控えて必ず実現するようにしています。

僕たちは作品を制作するにあたって、制作した“後”を大切に考えています。
作品を作って終わりではなく、その後に映像や写真、文章にします。それをなるべく早くポートフォリオやHPにまとめ残しアーカイブ化していくことも、作品制作の一貫だと考えます。

その印象的な活動として、昨年の夏に千葉県銚子市で“流木アート・もゆるなみうら”を制作したことが挙げられます。高さ5メートルを超える、流木を使用した立体作品です。このとき、作品制作後に流木をどのように処理するか、非常に困りました。50件以上の業者に話をするも断られ途方にくれましたが、最終的には銚子市に寄贈するという最高の形で終えることができました。このことは、僕たちの作品を世に送り出すという面でも最高の結果になり、1つの「実績」にもなりました。


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Q.活動を通して得られたことは何ですか?

チームで行動することで、フットワークが軽くなりました。無理なことはないと思うと、どんどん積極的に行動できるようになり、自信にも繋がりましたね。また、お互いのフォローをし合うことで、改めて自分の力を認識することができましたし、またそのような工房のスタイルを学生のうちに体験できたことは、将来の役に立つと思います。

また、僕たちはモヤスブの名前を広めるために、チャンスがあれば積極的に出向いて多くの人たちと出会うようにしています。
それも、ただ漠然と出席し挨拶するのではなく、その場にあったメンバーを精鋭して、その時々の目的を持って出席します。そのような戦略的なアプローチが功を奏して、実績づくりにも反映されてきたと思います。社会に対するこのような学びも、活動を通して得られたことのひとつですね。


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Q.今後の展望を教えてください。

自分たちが完全に自由に使える空間を持ちたいです。作品を展示するにしても、街の貸しギャラリーを利用すると、どうしても制約が加わってしまいます。場所をお借りするわけですから仕方のないことなのですが、それって自分たちの表現を最大限には引き出せないじゃないですか!
だから、完全に自由に使えて、更にはそこに色々な分野の人が自由に立ち寄れるような、居心地の良い空間を作り上げたいです。

実は、そんな僕たちの思いを叶えられそうな話が舞い込んできたんです!
今年の11月下旬に新所沢にて、僕たちのギャラリーがオープン予定です。上手く軌道に乗せて、長く続けられるギャラリーにしていくことが、直近の目標ですね。ぜひ多くの方々に足をお運びいただきたいです!!

 

インタビューを終えて

まだ“学生”という立場で、こんなにも意欲的に活動していることにとても刺激を受けました。
自分たちの活動や想いをイキイキと語ってくれるみなさんは、ひとりひとりがキラキラして見えました。「一人でできないことでも、みんなでやれば必ずできる!」というチームのエネルギーがとても強く、メンバー同士の強い絆と信頼関係を感じました。

今後もどんどん、モヤスブさんの作品を世の中に送り出していってほしいです!!新ギャラリーのオープンもとっても楽しみです♪

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