作品のリアリティをアップ!【宮城大学 Cさんのポートフォリオ】
今回作品をご紹介するのは…
宮城大学 Cさんのポートフォリオ
実学の仕事も多くしているようなので、ある意味プロフェッショナルな訳ですからレベルはとても高いですね。
ポートフォリオの観点から見てもよく整理されていて解りやすいです。情報を整理するのが得意なようです。
どのようなジャンルのデザイナーになるにしても重要なスキルです。
■作品の中身
イラストも魅力的ですが、見開きでの見せ方がとても良いです。
表紙絵のコンテストと言う事なので、応募したのはカバーの表紙部分のデータだけだったのではないでしょうか。それを、実際に本の表紙に付けて、さらに書棚から取り出す演出はかなりハイレベルです。
このようなポートフォリオとしてのツボが抑えられたポイントが他のページにも伺えました。
洋菓子店のビジュアル・アイデンティティを紹介する、10見開きに及ぶページの扉を兼ねた概要ページです。実学実習だったらしいのでスケジュールを載せています。
店舗外観、商品パッケージと合わせてみると、最終目標への長い行程が伺えて、ポートフォリオのこの先を予感させます。
ロゴの提案アイディア。
決定稿だけでなく、こうした完成に至るまでの過程をポートフォリオに掲載することを是非ともお勧めします。プロセスにこそ思考の形跡が見て取れます。
今回の場合は、このページは他の人の案も含まれているようなので、その前の自身の手描き段階を載せても良かったと思います。
完成した製品パッケージの紹介です。
ここで素晴らしいのは、何と言っても写真の演出です。作品の物撮りだけでなく、実際に手に取る姿を映すことで、商品としてのリアリティがぐっと増します。実際の使用方法が分かりやすくなる事は言うまでもありませんが、ページとして温かみのある雰囲気になるのも特徴です。
他の実例ページも全て人間を加えて演出してありました。
もう1つ大きくページを割いている実学実習です。
先ほどの洋菓子店と同じフォーマットでありながら、こちらは対象の温泉郷、関連の地域活性化会議などの解説を入れています。
ここにも情報整理の巧みさを感じます。
ロゴの使用例を紹介するページです。ここでも前述してきた、ポートフォリオ上の見せ方の巧みさが光ります。
■まとめ
掲載した作品数は決して多い方ではないですが、2つの実学実習を大幅にページを割き、取り上げています。この2つを見るだけでも説得力のあるポートフォリオに仕上がっています。非常に力のあるデザイナーです。
贅沢を言わせて貰えば、実学に縛られない学校課題の中にあるだろう、ある意味羽目を外したような作品も見てみたいと感じました。