2018.10.26

内定者インタビュー 第27弾

インタビューに応じてくれたのは…
多摩美術大学 グラフィックデザイン学科/橋本 ルネさん
★未来のクリエイターProject/NO.100

内定者インタビュー第27弾!
美大芸大就活ナビを通じて大手経営コンサルティング会社に内定を決めた橋本 ルネさんに就活成功の秘訣についてお聞きしました。

今回は美大芸大就活ナビ・コンサルタント小池さんとの対談形式でお伝えします。



 

<時期と活動ボリューム>

Q1:就活はいつ頃から始めましたか?何から始めましたか?

11月下旬頃から大学内で開催されている説明会に参加するところから始めました。まずはデザイナーといってもどんなタイプのデザイナーがあるのか、興味があまりないと思っていた会社も積極的に聞きに行くことで以外な発見があったり・・・と視野を広げる活動をしていました。それと同時にポートフォリオの制作も進めていました。

 

Q2:全体の就活スケジュール感を教えてください

11月~2月までは説明会に積極的に参加。それと同時に、1月~3月はポートフォリオの制作に力を入れまず企業の方に見せられるところまで形を作り、就活が終わるまでブラッシュアップを続けました。4月~6月は説明会にも参加しつつ採用試験を受けるというスケジュールで、6月中旬に第一志望の会社に内定を頂き、就活を終わりにしました。

 

Q3:自己分析はいつ頃から、どのように行いましたか?

自己分析はポートフォリオを制作と同時に行いました。自分はどういう考えで作品を作ってきたのか、自分の作品と向き合うことで、デザイナーとして何をしたいのか、どういう会社が向いているのかということが明確になってきたと思います。最初から自己分析を完璧にするというのは難しかったので、採用試験を受けていろんな企業を知っていく中で確立していった部分もあります。

 

Q4:自己分析・業界分析の理解度はどのくらいだと思いますか?

様々な企業を知るたびに、「デザイナー」という職業でも企業ごとに求められているものが違うということに気づきました。自己分析を進めていくことで、どの業界のデザイナーが向いているのかということが明確になっていったので、就活が慣れてきた頃は理解度もかなり高まっていたと思います。美大芸大ナビのエージェントの方との面談も、業界の理解度や自己分析を深めるきっかけになりました。

 

Q5:ポートフォリオはいつ頃に作成しましたか?どのタイミングで改良しましたか?

大学の課題がひと段落した12月から、どの作品を入れるか、どういう構成にするか、中に入れる作品をどのようにブラッシュアップしていったらよいかということを考え始めました。2月の初めには試作品が完成し、説明会に必ずポートフォリオを持参して何が足りていないか、どうブラッシュアップしていったら良いかアドバイスをもらいました。3月になり本格的に採用試験を受け始める頃には完成していました。完成といっても完璧ではないのでより良いものにする為に最終的に5~6回印刷しなおしました。お金はかかりましたが、惜しんで後悔したくなかったので月に1~2回はブラッシュアップしていました。

 

Q6:インターンは参加してみてどうでしたか?

インターンの時期と大学の課題の繁忙期が重なっていたので実は1社もインターンに参加できませんでした。業界理解度や自己分析を深めるためにも参加しておけばよかったなと思っています。

 

Q7:具体的に企業を探す際にはどのように行いましたか?

・大学の就職課で興味がある企業をリストアップ
・大学の学科の求人票欄を見る
・美大芸大就活ナビを利用する
といった感じでした。学科の掲示板に貼られている求人票だけを頼りにするのではなく、視野を広げるためにも美大芸大就活ナビのようなサービスも多数利用していました。

 

Q8:就活中の変化は?

最初はデザイン事務所を中心に採用試験を受けていましたが、デザイン事務所等では自分がやりたかった課題解決としてのデザインというものがなかなかできない環境が多いことに気づき、そこからデザイン事務所系を受けるのを辞めたことは大きな変化だったと思います。コンサルティング系の企業中心に課題解決としてのデザインができる企業を中心に受けるようになりました。方向性を変えたことで自分の持っている力も存分にアピールできたと思います。当初自分はデザイン事務所向きだと思っていたので、就活をはじめた時の自己分析が甘かったと思っています。

 

Q9:内定先の決め手は?

受ける会社の方向性を変えてから、「どうしてデザイナーが必要だと思っていますか、デザイナーに何を期待していますか」という旨を直接聞くようにしていました。この答えから企業側のデザイナーの扱いが少しわかると思ったからです。そんな質問をした中で、デザイナーの可能性、これからデザイナーに何をして欲しいかが明確で、デザイナーという人材をただの駒ではなく技術を尊敬してくれる姿勢がしっかりとあったのが決め手になりました。代表だけでなく、社員の方もデザイナーという職種を尊敬してくれているので、本来それが当たり前であって欲しいですがそうでない企業も多い中、納得のいく答えを出してくれた企業に出会えたことは光栄だったと思います。

 
 

<就活を振り返って…>

就活を始めた当初はとても不安でしたが、最初から自信満々な人は少ないと思うので、周りをあまり気にせず落ち着いて自分に合う会社を見つけることが大切だと思いました。内定をいただくまではとにかくポートフォリオのブラッシュアップを続けていたため、大学の課題との両立は簡単ではありませんでした。しかし自分がデザイナーとして何をしたいのか、社会にどう貢献したいのかということを深く考え、デザイナーとして働きたいという強い志を忘れずに就活に取り組めたと思っています。

 
 

<2020卒の後輩クリエイターへ… >

デザイナーを目指す方は「どうしてデザイナーになりたいのか」ということを真剣に考えてみることから始めてほしいと思います。企業が求めているのはアーティストではなく社会人の一員としてのデザイナーなので、社会人としてのデザイナーには何が必要なのかしっかり見極めることが大切だと思います。初めから完璧に就活をこなせる人はいないと思うので、最初から頑張りすぎず周りも気にしすぎず、自分のペースで着実にできることを一つ一つこなしていくことが大切です。私が一つ失敗したと思うことは、SPIを疎かにしたことです。デザイナーと言えど、SPIを実施する企業はとても多いです。実技やポートフォリオを見ているから…と油断せずに、3年生の時から少しずつ勉強して完璧にしておくと受けられる会社も増えると思います。不安なことがあったら、なんでもいいので大学の就職課の人や先輩に是非聞いてみてください。企業の方も「敵」ではなく、皆さんを知りたいと思っている人たちなので、あまり緊張せずに就職活動に取り組んでほしいなと思います。頑張って下さい!
 


 
Profile
多摩美術大学グラフィックデザイン学科在学中。パッケージデザイン・イラストレーション・エディトリアルデザイン・インフォグラフィックスなど平面デザインをメインに日々デザインについて勉強しています。ただ好きなもの・興味あるものを自己満足でデザインするのではなく、興味があることが直面している「問題解決」のデザインに取り組んでいます。クリエイティブの力で、世の中にある大小様々な問題を解決できたらなと日々考えています。気になることは調べずにはいられない知的好奇心が旺盛な性格で、絵を描くこと以外にしている趣味は、想像力と集中力を鍛えられるテレビゲームと一人であちこち出かけることです。

 
目指すクリエイター像
一つの分野に没頭するのではなく、社会人としても、クリエイターとしても日々「学び」を大切にしたいと思っています。自身が制作したものが、どういった影響を及ぼすかといった客観的な視点を持ち、課題解決のために何が必要なのかを見極めてデザインを提案できるクリエイターになりたいと思っています。

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